レンジファインダーカメラの特徴
レンジファインダーカメラは不便が多いですが、多くのレンズが選べてコンパクトです。
そもそも「レンジファインダー」という言葉を聞いたことが無いかたも多いかもしれませんので、最初にカメラの一例をご紹介します。
こちらの写真は「ライカ M6」というカメラです。
「ライカ」という名前は聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
そして同時に「高級品」というイメージも持たれていると思います。(実際に高いです)
そしてこちらはコシナというメーカーが製造していたレンジファインダーカメラの「BESSA R2A」です。
こちらはだいぶリーズナブルで、中古なら3〜5万円程度で購入できると思います。(それでも高いと思われるかもしれませんが)
どちらもカメラの上部にいくつか窓のようなものが並んでいます。
これが何かは後で書くことにして、先にレンジファインダーカメラの特徴を説明します。
レンジファインダーカメラの特徴
あえて先に不便な点を書こうと思います。
- オートフォーカスができない
- ズームレンズが無い(単焦点レンズしかない)
- マニュアル操作でのピント合わせがわかりにくい(慣れてしまえばむしろ一眼レフよりやりやすいかも)
- マクロ撮影や望遠に弱い(できない)
こんな感じで、かなり硬派なカメラとなっています。
これだけ不便そうなのに、レンジファインダーをおすすめしたい理由があります。それは、
- レンズの選択肢が豊富
- システム全体がコンパクトで持ち運びやすい
この2点につきます。
レンジファインダーの歴史は古い
もともと、35mmフィルムのカメラを最初につくったのはライカだと言われています。
ですから、35mmフィルムのサイズのことを「ライカ版」とも呼んだりします。
一眼レフよりも歴史が長いです。
ですから、戦前に作られたレンズが未だに中古レンズとして売られていて、しかもちゃんと撮れるものもあります。
長い歴史の中で、ライカのカメラにもマウントの種類がいくつかつくられましたが、最近のものは「Mマウント」いうものです。
他にもいろんなマウントがありますが、マウントアダプターでMマウントに変換すれば、古いマウントのレンズや、ライカ以外のメーカーのレンズが使えます。
中にはMマウント互換という形で、ライカ以外のメーカーが作ったレンズなんだけど、そのままMマウントで使えるというものもあります。(比較的新しいレンズはもうほとんどこれです)
ということで、単焦点しか使えませんが、いろんな種類のレンズが選べるので、そのレンズのクセとかを含めて楽しめる範囲が広がります。
レンジファインダーの仕組み
一眼レフの仕組みについては、こちらの記事でご紹介しました。
一眼レフはファインダーから見える画像がそのままフィルムに写ります。なにを当たり前のことを言ってるんだと思われるかもしれませんが、別の記事で紹介する予定の他のタイプのカメラはそうならないので、あえてこう書いています。
レンジファインダーは一眼レフと違ってレフ板がありません。
ではどうなっているのか。
正直申しまして、うまく説明できません(笑)
コシナさんのページに参考となりそうなものがありましたので、そのリンクを貼っておきます。
三角測量の原理で距離を測る装置がレンジファインダーです。ファインダースクリーンに映った像のボケ具合を見ながらピントを合わせる一眼レフとは違い、距離を測るための専用の機構を搭載しています。操作は、ファインダー内に見える二重像を重ね合わせるようにして使います。
ピント合わせのやり方は、ファインダーの中に見える二つの像を、レンズのピントリングを回すことによって重ねあわせることで行います。(二重像合致式)
この仕組みのおかげでシステム全体をコンパクトにできて、また、レンズの設計に無理がなくなり、写りが良いものとなります。
コンパクトカメラと決定的に違うのは、この良いレンズが使えるということだと思います。
レンジファインダーカメラについて馴染みのない方も多いかと思いますが、「不便だけど良いレンズが使えてコンパクト」というこのカメラを、候補のひとつに入れてみてください。